まえがき
オートバイは、コンスタントに乗ってやらないと、いろいろな不具合が新たに起きます。なるべく週1回に20㎞程度、乗るように心がけています。しかしエンジンが掛かれば良いということではありません。
- いつも気にしているのは、以下のことです。
- フロントフォークのオイルシールがインナーチューブに張り付く懸念、
- フォークインナーが錆びてオイルシールを傷つけてオイル漏れする懸念、
- キャブ内の燃料性状劣化で、始動不良&プラグの汚損、
- タイヤの空気漏れでのへこみが常態化して乗り心地が悪化
ということで、本題です
- 今回は、これらと関係ない発電システムの不具合?の話です。
- オートバイ29で、どうもACジェネレータ―が発電していないことが判明しました。今回はその後日譚です。 オートバイ29:https://myuke0519.com/archives/3028
- いつもお世話になっている内燃機研究所の仕事が立て込んでいるので、中々、修理の順番が回ってきません。
- 先日、訪問して状況を見てきました。その場で、ご指導をいただいたのは、部品の不具合を特定し、ローターあるいはステーターであれば、代替品を買ってきて、業者に銅線の巻き直しを発注することでした。
目次
- AC ジェネレータの不具合での原因特定について
- 仮に本当に部品不良だった場合の話
- 実車の確認結果
- 考察
- AC ジェネレータの不具合での原因特定について
調べていくと、
- CB系の場合、ローターにバッテリーから供給される直流電流を流し、電磁石の役割をさせています。
- ロータにつながっている線はBlack-Whiteで12Vをバッテリから供給と理解されます。ローターコイルの抵抗値は10~12オームであれば正常だそうです。(CB900の場合)つまり1A程度流れるということですね。(より正確にいうと、ここには何やら回転するロータに電気を流すブラシがあって、そこの抵抗も足して、この値だったら正常ということですね)
- 下は発電部のレイアウト図です。左は部品の写真があったので拝借しました。
- ステーターからは黄色線が3本出ていて、三相交流の発電ですね。
- 左は模式図で、右が実車のマニュアルに書いてあった回路図です。レギュレータとセットで載っていました。
- CB900の場合は、抵抗値が以下の値だそうです。
- 黄色線どおし、それぞれに0.4オーム~0.5。ここがショートすると0オーム(内部で、どこかが短絡している)とか無限大(断線)になります。
- なんらかの理由でENGパーツの何処かとショートしていれば、エンジンブロックと、このステーターから出ている黄色線間の抵抗がゼロオームで。いわゆるショート状態になります。正常では黄色線とエンジンブロック間の抵抗値は無限大です。
- 黒と白色の線の間は、10から12オームとあります。
- 私のバイクの場合はわかりませんが、ローターを交換するとなると、対応車種は、CBX400F,CBX400FF、CBX550F、CBR400Fのローターが流用できるというか共通だそうです。であれば大体、この値と同程度でしょうかね。
- 以下のYoutubeでは4.5オーム以上だとおっしゃってます。
- 未だにステーターの抵抗値の情報は見つかりません。ここは継続調査になります。
バイク(CBX400F)のダイナモ。故障品とリビルト品の抵抗値(Ω)を比較してみたら可視化できてわかりやすかった!:https://www.youtube.com/watch?v=kXHefBCgXJg
2. 仮に本当に部品不良だった場合の話
- ローターの線の巻き直しは、12500円、ステーターですと18000円という事でした。
- ネットで検索してみると、手持ちのローターやステーターとの交換が前提で、この値段ですから、実際の出費は、両方巻き直すと7万から8万円は覚悟しないといけないですね。
- 高いですね。1日に、巻き直しできる個数が少なければ、このくらいはするのでしょうかね。
- ステーターはCB750Fとかが使えるのかどうか・・・、ここはわかりません。CBX400Fと同じだとのネット情報があります。
- いずれにせよ、載せ替えるとなれば、コネクタを変更することが必要になると思われます。現物合わせで行く覚悟が必要です。
3. 実車の確認結果
- ロータの抵抗値は、5.5オーム、ステーターは、全ての黄色線同士で0.6オームでした。なんか数値に無視できない差異がありますが、問題なさそうな感じもします。。。。。。
- 逆にオス側を見るとサビサビです。青錆びどころか黒くなっています。接触不良が原因のように思えます。
- 洗浄には以下を使いました。もう数年持っていますが、使うことが、ありませんでした。
- 以下、能書きです。
-
- 接点部に付着したカーボンや汚れなどを除去し、接点を復活させます。
- 接点表面に形成された被膜は接点部の摩耗を防ぎ、腐食から保護することで接点不良や迷走電流を防ぎます。
- 強い衝撃が加わっても、被膜は復元するため、接点の腐食防止効果に影響を与えません。
- 中間加工品やパーツの一時防錆にも使用できます。
- ゴム・プラスチックにかかっても安心です。
- 有機則規制外商品
- 成分:鉱物油、防錆剤、石油系溶剤
4.考察
- 大して走ってないのに、コイルが寿命だと浅はかに判断してしまいました。発電していないことまで特定したのに、コネクタの接触不良とは思いませんでした。
- そういえばイグニッションコイルの端子も接触抵抗が上がっていて、火花が弱くなっていたということがあったので、いろいろな部分で、そういったコネクタの接触不良が起きつつある車齢なのかなとも思います。
- このバイクを今後10年、乗ると考えると、壊れる前に用意しておいた方がいい補修部品があるかもしません。一方で、CB系は結構メンテ部品がサードパーティーから供給されているので安心です。
- またローターとステーターの端子からコイルの抵抗を測って、抵抗値の変化がコイルの劣化度合いの指標にならないもんでしょうか。いきなりの故障は困ります。予防的措置が出来ると良いですね。
- 気になる補修部品は、修理に時間がかかる部品で、そういったものは壊れる前に手配しておくのが良いかもしれません。ジェネレーターの代替品とかキャブとか。逆に点火系は割と代替が容易ですね。タイミング系はどうでしょうか。とりあえず不調になったら考えます。
参考になれば幸いです。
2022年9月2日
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