1)オイル交換時期に関する見方の違い
- 距離か期間のどちらが正しいかという論議があります。
- いつも思うのはエンジン(オイル)の使用時間で考えるのか、エンジンオイルがクランクケース内で空気にさらされている期間で言っているかの場合が、ほとんどですね。
- 私はオイルの立場で見て、判断しています。
2)いまどきは始業点検をしないもんなのか
- 出かける数回に1度、オイルレベルのチェックをします。この時、オイルの粘度、汚れ具合、ニオイを見て、今日までの走行シーンを思い出して、どうするか決めています。
- オイルが劣化していると思ったら、そのお出かけでは、アクセルを自重気味にコントロールします。オイル交換の準備が済むまで。
3)オイル点検の際のオイル粘度、汚れ具合、ニオイ
- 夏の渋滞にハマると、当方のバイクの油温計では140度まで上がります。この場合、昔のバイク本の知識から、+20度がメタル周辺の油温になります。そろそろ限界の温度だと書いてありました。
- ここまで油温が上がると、次のオイル点検ではニオイが全然違います。いわゆる、すえたニオイ)。この場合はもう交換です。オイル成分が変わったので、ニオイが変わったということです。粘度も低下している感じです。走行距離も交換期間も関係ありません。
- 普通の街乗りでは、油温はせいぜい100度までしか上がりません。チョイノリですとせいぜい80度くらいです。この場合はオイルのニオイは変わりません。
- 油温計があると良くわかります。空冷だと走行風の有りなしで、テキメン、オイル温度が変わります。一度でもオイル温度が140度を越えると、もうオイルが臭くて、使用済みオイルという感じになり、すぐ交換したくなります。
- 油圧が十分には掛からないくらい粘度が下がるとエンジンを痛めます。最悪、かじりや焼き付きが起こるのでしょう(そういう状態になったことがないので想像です)。
- 雨が降ったら、バイクには乗りません。ツーリング中の雨だったら油温も全く上がりません。
- 湿気がオイルに入り込むことは、あるのでしょうが、それが原因でオイルのニオイが変わったという経験はありません。
- オイルの色が黒くなってきても、ニオイが正常ならそのままなら1年程度使います。オイルが劣化していない時は、正直、ほとんど走行距離が延びません。3000㎞なんて行きませんね。
- また水冷あるいは空冷で、オイルの劣化度合いが全く異なります。水冷は、走行状態にかかわらずエンジンオイルの温度も安定していますので、オイル温度が、べらぼうに上がるということはないと思います。LLCの温度が、大体122度くらいとして、メタル部分で144度くらいになるのでしょう。水冷のエンジンのオイルは、空冷程はシビアな状態にはなっていないのだろうと思います。
- 水の場合は下の通り。クーラントが入ると沸点は10数度くらい上がります。
開弁圧(bar) | 0.9 | 1.1 | 1.2 | 1.3 | 1.5 |
沸点(°C) | 119 | 122 | 123 | 125 | 127 |
4)ショップに聞けば3か月、3000㎞位で交換と言います。
- 用品店、バイク屋等では、3000キロ程度で交換するのが望ましいと言われる事が多いでしょう。バイクを大事にしたいのならば乗らなくても3ヶ月で交換して下さいとか言うと思います。無難で文句を言われない見解ですね。
- 水冷エンジンで、オーバーヒートの兆候もなく、走っているのなら、メーカー指定の距離で交換でいいと思います。
- 通勤で、毎日のようにエンジンを掛けて、エンジンにそう負荷もかけず、渋滞もなく走行しているのならメーカー指定で良いと思います。
5)粘度はメーカー指定に合わせる。
- 当たり前ですが、化学合成オイルをお使いでないなら、メーカー指定の粘度(10W-30など)は守るようにお勧めします。
6)雑記
- 私はツーリング直前はオイル交換をしません。万が一のドレインコックの締め不十分とか、オイルレベルが低かったとか、オイルレベルゲージが締まってなかったとかのポカミスが起きてないように確認する意味で、近場のお使い等を、こなしてからツーリングに出かけます。
- しばらく乗っていないとオイルが下がりきっています。いきなりエンジンを掛けるとエンジン内部が傷つきます。キルスイッチ&セル始動で、オイルポンプを回し、エンジンオイルをエンジン内に潤滑させます。久しぶりの始動で、セル一発始動は良くありません。自慢にもなりません。
- オイルが劣化しているかは、バイクの走り出し時のエンジン音と低速時のエンジン回転の上がり具合の微妙な変化で、なんとなくわかります(エンジンの調子を感じ取れるようになるといいですね)
- 私は自動車用のオイルを使っています。性能がいいオイルが安く買えます。自動車用はクラッチがない前提で作られています。クラッチの断続がオイルを劣化させます。クラッチ滑りとかの問題がなければ、自分でこまめに交換される方にはお勧めです。
- オイルが劣化している感覚がないのであれば、メーカー指定の走行距離で交換すれば良いと思います。大体6000-10000キロ位です。メーカー指定が10000キロならば10000キロでオイル交換しても不具合は出ません。
- 最近の大型マルチだとオイル交換を多少怠っても10万キロ位は問題無く走るかと思います。オイル交換を怠れば、物理的なエンジン寿命は短くなるでしょう。しかし大抵の人はエンジン寿命まで乗り続ける事はしません。
- ちなみにホンダのある発電機の場合は、マニュアルによるとオイル交換をしません。オイルレベルが下がったら、補充するだけです。驚きです。
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ご参考になれば幸いです。 2021年9月15日
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