知らないことが多い2 国際捕鯨委員会(IWC)から離脱1  その後

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2019年7月に商業捕鯨を再開しています。先日、近くのスーパーでアイスランド産のクジラ肉の解凍刺身が売っていました。アイスランドもノルウェーも捕鯨国です。そういった国々からも日本にクジラ肉が入ってきます。わざわざ外国産のクジラ肉を仕入れなくても、日本で2019年から再開しているのに、と思っていましたので、状況を整理してみました。

目次

1.      まえがき

2.      商業捕鯨の現状

3.      過去の話

4.      まとめ

5.      雑記

1. まえがき
  •   日本は、国際捕鯨委員会(IWC)から離脱し2019年7月に商業捕鯨を再開しています。
  •  商業捕鯨には、下の2つの形があります。

下関港ベースの排他的経済水域(EEZ)内で数ヵ月間操業する母船式捕鯨、

釧路市や宮城県石巻市などをベースに日帰りで操業する沿岸捕鯨。

  •  先日、近くのスーパーでアイスランド産のクジラ肉の解凍刺身が売っていました。アイスランドもノルウェーも捕鯨国です。そういった国々からも日本にクジラ肉が入ってきます。
  • わざわざ外国産のクジラ肉を仕入れなくても、日本で2019年から再開しているのにと思っていましたので、状況を整理してみました。
2. 商業捕鯨と食卓の現状
  •  以前、行っていた調査捕鯨では、南極海で333頭、北西太平洋で304頭、計600頭以上を年間で捕獲していたようで、資料などによると、国内の2017年度の鯨肉消費量は約3000トンだそうです。
  •  水産庁は2021年の商業捕鯨の捕獲枠を295頭に設定したと発表しています(20年と同数)。
  •  捕獲枠の内訳はミンククジラが120頭、ニタリクジラが150頭、イワシクジラが25頭。
  • 最盛期の1962年度の約23万トンに比べ、約80分の1にまで激減しているそうですが、1962年は私も生まれていないし、最盛期の話をされてもピンときません。

  •  少なくとも社会人になって、クジラ肉は居酒屋に出てくることはありません、というか記憶にありません。臨時メニューにあったかもという程度です。
  •  現在では、捕鯨文化のある下関市や和歌山県太地町などを除けば、専門店などでしか提供されていない様子です。
  •  地元のスーパーでも、たまにパックに入った形で売られています。夕方にお店に行ってみると、結構、売れ残っている感じです。半額シールが貼られても売れていません。しかい、だいたい売っているのはなぜか日本産ではありません。
  •  我が家の家族も私を除いて誰も食べません。味も牛とか豚とかの味と全く違います。子供は、これ何なのと言います。何の肉なのとは聞きません。
  •  私でも、何か変な肉だなあという感じで、わざわざ高いクジラ肉を買うのなら、特売の牛肉を買うと言う感じですね.さらに明らかに流通量が多い豚肉より高いですね。  
3.過去の話

どうして捕鯨反対のIWCに、日本が加盟していたかが不思議ですよね。 調べてみると、

  •  「第2次大戦後の1946年、主に戦勝国が集まって『国際捕鯨取締条約』を結んだようです。条約の批准で2年据え置かれ1948年に発効しましたが、その条約の下にできた国際管理機関がIWCです。
  • 敗戦国だった日本は、当たり前ですが、しばらくは全ての国際条約には加盟できません。
  • 戦前からの主要捕鯨国でした。当初その「仲間」には入れてもらえませんでした。
  • GHQの指示で、加盟させられた?のが1951年とのこと。 サンフランシスコ講和条約の発効が1952年なので、戦後初めての国際舞台復帰がIWCでした。
  • つまり積極的な参加というよりも、GHQの指示と国際的な舞台への復帰の最初が、これだったということですね。国際復帰第一号案件ということであれば、内容はともかく参加もしますよね。
  •  この度の日本の脱退に関して、海外有力メディアは、以下のような批判でしたが、沈静化しています。一部は『脱退で日本は好き勝手やるのでは』とみていたのかもしれないですが、批判する材料がなくなってきたのではないかと思います。

「経済的にも環境保護の観点からも正当化されない」(英紙タイムズ)、

「短期的な政治的利益のための脱退は危険でおろかな動き」(米紙ニューヨーク・タイムズ)

  •  そして昨年、仙台市中央卸売市場で2020年12月1日、45年ぶりにイワシクジラの生肉が上場され、高級部位の尾の肉には最高で1キロ5万円もの高値がついたらしいです(イワシクジラはIWCの規制対象)。
  •  卸したのは商業捕鯨を再開した「共同船舶」というところですが、豊洲市場への上場も検討中でした。まだ販路拡大出来ていないのか、近所ではアイスランド産が、ずっと売られているのでしょうか。
  •  まだまだ身近になるのは、先なのか専門店だけで食べられる高級食材になるのでしょうかね。
4.まとめ
  •  連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の指示で、加盟をした。戦後初めての国際舞台復帰がIWCだった。
  •  IWCから脱退し、日本の領海と排他的経済水域(EEZ)内での商業捕鯨の再開して2年。捕鯨業界はどう変わってきたか、まだ聞こえてきません。クジラの食文化をいかに守るかも重要です。
  •  先日、近くのスーパーでアイスランド産のクジラ肉の解凍刺身が売っていました。アイスランドもノルウェーも捕鯨国です。そういった国々からも日本にクジラ肉が入ってきます。日本産はまだ、我が家の食卓には届きません。
  •  調査捕鯨から営業捕鯨に移行するに伴い、2021年度から国の補助金10億円がなくなりました(今度は、国が、お金を貸す形になる)。
  •  一方で、この頭数では採算が取れないので効率化が必要。値段が上がったまま。国産のクジラ肉が一般家庭の食卓に届くことはないかも知れません。
5.雑記
  •  小学生の時、学校給食にクジラ肉の竜田揚げと大和煮がたまに出てきていたことを覚えています。どうしてクジラ肉が減ったのかなんて、子供の時には考えたこともありませんでした。そのうち大和煮の缶詰が多くなって、温かいご飯にかけてたべていたことを覚えています。そんなに安い缶詰でもなかったでように思います。今思うと。

  

  •  子供の頃は、出されたものを食べるしか選択肢はなかったのですが、子供のときは肉ほど、うまいものはないと思っていました。魚を食べるときは、骨が邪魔になるし時々、のどに刺さるし。それでもクジラ肉とか鶏肉とどう違うのかなんて事は考えもしません。クジラ肉は、どう考えても魚の味とも違うし、食感も違います。
  •  高校生の頃には、クジラ肉を食べることもなくなり、牛か豚か、鳥かの選択と言った感じになりました。捕鯨問題など全く関心がありませんでした。
  •  高校の日本史で、ペリーが浦賀に来て日本への開港要求した。目的はアメリカの捕鯨船が太平洋でのクジラの油を取る際に、日本で、食糧や燃料の補給で立ち寄れるように交渉してきたのだと習いました。

  •  クジラを1頭載せたら、もう満杯なのに、いったいどんな船だと思っておりましたが、油を取ったら、その死骸は、そのまま海に捨ててたんですよね。驚く話です。
  •  社会人になって、日本がIWCで、いじめられるニュースを見て、米国やオーストラリアが昔取り尽くしておいて、かわいそうだとか、絶滅するとか、知能が高いから人道的でないとか、よく言えたものだと思ったものです。
  •  日本では伝統的に食用として、クジラの骨、ヒゲまで利用しつくしていたのに、彼らは単にオイルだけを取ってそのまま捨てていただろうに、もう理解不能でした。
  •  またいじめられながらも日本がIWCに加盟しつづけ、更に上納金に多額のお金を拠出しているのも理解不能でした。
  • また国際会議では多数決で決めるようですが、海のない国が加盟して投票権も持っているとなると、これまた理解不能です。
  •  オーストラリアの代表が『クジラがどれだけいても、どんなに(資源が)健全であっても、もはや捕鯨をすることは許されない』と言ったこと。これも身勝手ですね。

 

皆さんのご参考になれば幸いです。

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